【肩貞】肩の痛みを緩和し可動域を広げる重要なツボ

肩貞（けんてい）とは

肩貞は肩の後ろ側、肩甲骨の肩峰と上腕骨頭の間にある重要なツボです。

腕を下げた状態で、肩の関節の後ろ側にあるくぼみに位置しています。

このツボは手の少陽三焦経に属し、東洋医学において肩関節の機能と痛みの緩和に重要な役割を果たすとされています。

効果と応用

肩貞は肩の痛みや機能障害に幅広い効果があるとされています。

特に肩関節の痛みや可動域制限、五十肩に対して効果的であるとされ、上肢の動きを改善する働きがあります。

また、肩関節周囲炎や腱板損傷による痛みにも効果があるとされ、加齢やスポーツによる肩の問題に対応する重要なツボとして注目されています。

主な効果

肩貞は肩関節の調和に特に効果があります。

肩の痛みの緩和や関節の動きの改善が期待できます。

また、上腕の外側への放散痛の軽減や、腕を上げた時の痛みの緩和にも関わるとされています。

さらに、肩関節周囲の筋肉の緊張を和らげ、血流を促進することで肩の機能回復をサポートする効果も期待できます。

位置の特定方法

肩貞の正確な位置は、腕を自然に下げた状態で、肩関節の後ろ側にできるくぼみにあります。

肩峰（肩の一番高い位置）の後ろ側と上腕骨頭の間の窪みに触れると見つけることができます。

腕を前に挙げるとくぼみがより明確になり、そこを押すと適度な圧痛を感じる部分が肩貞のツボです。

肩に問題がある人は特にこの部分が敏感になっていることが多く、それが正確な位置の目安となります。

日常生活での活用法

肩貞は自分で刺激することが可能なツボです。

反対側の手の指先や親指の腹を使って、円を描くように優しく押圧することで効果が期待できます。

特に肩の痛みを感じた時や、腕を上げる動作に制限がある時に刺激すると効果的です。

入浴中や入浴後など、体が温まった状態で刺激するとより効果的であるとされています。

また、1日に数回、数分間ずつ刺激することで効果を高めることができます。

現代医学からの視点

現代医学においても、肩貞周辺への刺激が肩関節の痛み緩和や可動域改善に効果がある可能性が研究されています。

特に、肩関節周囲炎（五十肩）や腱板損傷に対する効果については、いくつかの研究で有効性が示唆されています。

加齢に伴う肩の問題が増加している現代社会において、手術や薬物療法と併用できる補完療法としての重要性が認識されています。

この伝統的な治療点を日常のセルフケアに取り入れることで、肩の健康維持と機能改善に役立て、日常生活の質の向上をサポートすることができるでしょう。