【輒筋】脇の緊張と胸脇部の痛みをほぐす胆経の調整ツボ

【輒筋】脇の緊張と胸脇部の痛みをほぐす胆経の調整ツボ

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輒筋(ちょうきん)とは

輒筋は、足の少陽胆経に属する経穴で、第4肋間に位置し、前正中線から横に4寸、乳頭線のやや外側に取穴されます。

「輒」はたやすく、「筋」は筋肉や筋膜を指し、輒筋という名は、この部位の筋が緊張しやすく、気血が滞りやすいことを表した名称とされています。

このツボは、肋間筋や脇腹の筋緊張、胸脇部の痛みや違和感を整える胆経の重要な経穴として古くから用いられてきました。

効果と応用

輒筋は、胸脇部の痛み、肋間神経痛、脇腹のつっぱり、胸苦しさ、わきの下の腫れや違和感、上肢の運動制限などに対して用いられます。

特に、ストレスや疲労によって胸の横側が張ったように感じるときや、息苦しさ、肋骨まわりの緊張感を感じる場合に、脇腹から胸のラインを調整する目的で使用されます。

また、五十肩や胸郭の可動域の制限に関与する不調の調整点としても活用されるツボです。

主な効果

輒筋に期待される主な効果は、肋間のこりや痛みの緩和、胸脇部の違和感の解消、呼吸の深まり、わきの下の腫れの軽減、肩まわりの可動域改善などです。

とくに、デスクワークや姿勢不良によって脇から肩にかけて筋膜が緊張しやすい人、息苦しさや胸の圧迫感を感じやすい人にとって、輒筋は日常的にケアすべきポイントとなります。

注意点

輒筋は肋間に位置し、深部には肋間動脈・神経・肺があるため、鍼や指圧において深く押し込むことは避ける必要があります。

セルフケアの場合は、脇の下を開いた状態で軽く触れる程度のマッサージや温熱ケアがおすすめです。

胸部や脇に強い痛みや腫れがある場合は、無理に刺激せず、まずは医療機関での診察を優先してください。

日常生活での活用法

輒筋のセルフケアでは、片腕を頭の上に上げて脇腹を伸ばしながら、反対の手で肋骨の間をやさしくマッサージする方法が効果的です。

また、深呼吸をしながら胸郭を拡げるように意識し、呼吸に合わせて肋骨を押し上げるような軽いリズムのケアを行うと、気血の巡りがスムーズになります。

入浴後や寝る前のリラックスタイムに取り入れることで、脇から肩にかけての張りを和らげ、呼吸が楽になる感覚が得られます。

現代医学からの評価

輒筋の周囲には、外腹斜筋、前鋸筋、肋間筋、肋間神経、肋間動脈などが存在し、この部位への軽い刺激は、筋肉の緊張緩和、神経伝達の安定化、呼吸補助筋の動きの改善につながると考えられています。

鍼灸や手技療法では、肋間神経痛、胸郭出口症候群、肩関節周囲炎、呼吸が浅くなりやすい体質への補助治療として、輒筋が用いられることが多くあります。

東洋医学では、輒筋は胸脇の気血の調整点として、気の流れが滞ったときにスムーズに通すための「気の関所」とされ、特に精神的ストレスが胸にこもりやすい体質への処方穴として重視されています。

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