子どもの怪我、どこに行けば良い?
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「転んで膝を擦りむいた」
「鉄棒から落ちて手首を打った」
「足首を捻ってしまった」
子育て中の方なら、こうした場面に何度も遭遇されているのではないでしょうか。
そんな時、どこに連れて行けば良いのか迷ってしまうのは当然です。
今回は、子どもの怪我の際の受診先の選び方について、実践的なアドバイスをご紹介します。
受診の判断で大切なこと
子どもの怪我を見たとき、まず大切なのは落ち着いて状態を確認することです。
子どもが激しく泣いているからといって、必ずしも重症とは限りません。
逆に、さほど痛がっていなくても注意が必要な場合もあります。
特に以下のような症状がある場合は、すぐに救急病院を受診しましょう。
頭を打った後の嘔吐や意識がはっきりしない、大きな骨折が疑われる激しい痛みや腫れ、関節が動かせないほどの激しい痛み、大量の出血がある場合などです。
これらの症状がある場合は、迷わず救急車を呼ぶことも検討してください。
整形外科を選ぶべき場合
整形外科は、骨や筋肉、関節の専門医療機関です。レントゲンやMRIなどの検査設備が整っており、正確な診断が可能です。
以下のような場合は、整形外科の受診をお勧めします。
「高いところから落ちた」
「強い衝撃を受けた」
「腫れが強く通常の動きができない」
といった症状です。
特に成長期の子どもの場合、成長軟骨を含む部分の怪我は慎重な判断が必要です。
また、部活動などでの繰り返しの使い過ぎによる痛み(オーバーユース)も、整形外科での診察が適しています。
例えば、野球肘や成長痛との鑑別が必要な場合なども該当します。
接骨院が適している場合
軽度の打撲や捻挫、日常生活での違和感などは、接骨院での治療が適している場合が多いです。
例えば、転んで膝を打った、少し足首を捻った、といった程度の怪我です。
接骨院のメリットは、予約がとりやすく、比較的待ち時間が少ないことです。
また、子どもに対して優しい手技での施術が可能で、ストレッチ指導なども含めた予防的なアドバイスも受けられます。
ただし、骨折や脱臼が疑われる場合は、まず医療機関を受診しましょう。
医師の診断と同意があれば、その後のリハビリや後療法として接骨院を利用することができます。
医療機関の特徴を知ろう
救急病院は24時間体制で重症の怪我に対応できますが、軽症の場合は待ち時間が長くなることがあります。
休日・夜間の受診は割増料金が発生する場合もあります。
整形外科は専門的な診断・治療が可能ですが、予約制の医院が多く、急な受診は難しい場合があります。
また、混雑する医院も多いため、待ち時間の覚悟は必要です。
接骨院は、健康保険が適用される場合と自費診療となる場合があります。
外傷性の怪我であれば、通常は保険適用となりますが、事前に確認しておくと安心です。
家庭での応急処置
医療機関に行く前の応急処置も重要です。
一般的な対応として、RICE処置(Rest:安静、Ice:冷却、Compression:圧迫、Elevation:挙上)を覚えておくと役立ちます。
ただし、これはあくまで応急処置です。
状態が改善しない場合や、不安がある場合は、医療機関を受診することをお勧めします。
特に夜間や休日の怪我で迷った場合は、各地域の救急医療相談(#7119など)に電話して相談するのも一つの方法です。
予防的な視点も大切に
子どもの怪我の多くは、適切な予防により防ぐことができます。
例えば、運動前のストレッチ、正しい技術の習得、適切な休息を取ることなどです。
怪我の治療を受ける際は、予防に関するアドバイスも積極的に聞いてみましょう。
まとめ
子どもの怪我への対応は、症状の程度や状況によって適切な選択が異なります。
重要なのは、慌てずに状態を確認し、症状に応じた適切な医療機関を選ぶことです。
判断に迷う場合は、医療相談窓口や、かかりつけ医に相談することをお勧めします。
また、日頃から近隣の医療機関の特徴や診療時間を把握しておくことで、いざという時の適切な判断につながります。
子どもたちが安心して元気に遊び、健やかに成長できるよう、このガイドが皆様のお役に立てば幸いです。