【然谷】腎経の重要なツボ
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然谷(ねんこく)とは
足の内側にある重要なツボの一つです。
足の少陰腎経の第2穴で、五行穴における栄火穴に位置しています。
くるぶしの下の窪みにあり、足首の内側のくるぶし(内果)の前下方にあたる部位に位置しています。
名称の由来は、「然」は「そのまま」「自然」を、「谷」は「くぼみ」を意味し、足首の内側の自然なくぼみの部分を指しています。
取穴方法と位置
足内側のくるぶし(内果)の下前方、赤白肉際にある陥凹部に位置します。
具体的には、内果前下縁の赤白肉際で、指で押すとはっきりとした凹みを感じる部分です。
足の内側から見たときに、くるぶしの前下方にある窪みに取穴します。
主な効能
然谷は腎の機能を整え、下肢の症状を改善する効果があるとされています。
主に以下のような症状に効果があります。
むくみ、足の冷え、下肢の痛み、月経不順、不眠、めまい、耳鳴り、腰痛などの症状の改善が期待できます。
また、精神の不安定さを和らげ、心を落ち着かせる効果もあるとされています。
経絡と作用
足の少陰腎経に属する然谷は、腎の働きを調整する重要な役割を果たします。
腎は東洋医学では全身の水分バランスや生命力を司る重要な臓器とされ、然谷はその機能を整える効果があります。
また、下肢の気血の流れを改善し、むくみや冷えの解消にも効果があります。
注意点
妊娠中の方は強い刺激を避けてください。
また、足首に怪我や炎症がある場合は、その部分を避けて施術する必要があります。
自身で行う場合は、強すぎない適度な刺激を心がけることが大切です。
日常的なケア方法
指の腹を使って優しく押圧し、円を描くようにマッサージします。
1日2回程度、各2〜3分のケアを目安とします。
特に足のむくみを感じる時や、疲れが溜まっている時に行うと効果的です。
入浴時に行うと、より効果的とされています。
現代医学からの評価
現代医学においても、然谷への刺激が末梢循環の改善や自律神経系の調整に効果があることが報告されています。
特に、むくみの軽減や不眠の改善について、複数の研究で有効性が確認されています。
東洋医学の知恵を活かしたこのツボは、現代の健康管理においても重要な役割を果たしています。